第3話


「こんばんわ。『今夜もあなたとバーチャロン』の時間がやってきました。
 ・・・普通なら,ここでフェイちゃんの元気な声で始まるのですが,
 自宅に『旅に出ます,探さないでください』と書いたメモだけを残して
 いなくなってしまいました。
 私は前回ハンガーで修理中だったので,何があったかはわからないのですが・・・
 (・・・そういえばスタジオも変わっているし・・・いったい何があったんだろう?)
 とにかく!早く戻ってきてねフェイちゃん。
 ということで,今回のパーソナリティは私バトラーと,ゲストの・・・」
「・・・・」
「あ,あの・・・」
「・・・・(ぼそっ)
「え,『ごめんなさい,自己紹介が遅れました』」
「・・・・・(ぼそっ)
「『エンジェランです』ってエンジェさ〜ん,
 ラジオなんだからもうちょっとはっきりと・・・」
「・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・・」
「あ,あの・・・もしかして怒ってます?」
(ふるふる)「・・・・(ぼそっ)
「は,『怒ってません』・・・そうですか・・・(苦笑)
 というわけで,今日のゲストはエンジェランさんです。」
(ぺこり)「・・・・・」
「・・・・で,では今日はエンジェさんにいろいろと質問をしてみたいと思います。
 皆さんも,何か聞きたいことがあったらFAXを送ってくださいね。
 もしかしたら君の質問に答えてくれるかも。」
「・・・・・」
「・・・・それじゃ最初の質問(じゃん)
 趣味はなんですか?」
「・・・・(ぼそっ)
「『ひなたぼっこ』・・・ですか,サンクチュアリで?」
(こくん)「・・・・(ぼそっ)
「『一緒にいかがですか?』ははっ,それでは今度にでも・・・
 ・・・え〜と,次の質問(じゃん)
 いつも2匹の氷龍をつれてますけど名前はあるんですか?」
「・・・・(ぼそっ)
「え,『「タナトス」と「ヒュプノス」』ですか・・・
 ・・・確か「死」と「眠り」の神様の名前ですよね・・・
 なかなかいい名前で・・・ははっ」
(こくん)「・・・・(ぼそっ)
「『呼んでみましょうか』って,・・・いえっ!け,結構です。」
(しゅん)「・・・・・」
「ははは(汗)・・・・おやっ!ここでラジオを聴いている方からFAXが入ったようです。
 早速読んでみましょう。
 おや,FAXネームが入っていませんね・・・・(どこかで見た字だな?)
『いま聞いてまぁ〜す。』はい,ありがとう!
『ところでぇ,いま出てるゲスト,全然しゃべってないから
 いるか,いないかわからないんですけど〜,ホントに居るんですかぁ』 
 ・・・ええ,ちゃんと居ますよ。ねぇエンジェランさん」
(こくん)「・・・・・」
「あの・・・ラジオなので,うなずいても皆さんにわからないんですが・・・」
「・・・・」(こくん)
「・・・・では続きを・・・
『これだったら,いつものフェイちゃんの方がいいんじゃないですかぁ?
 しゃべらないんじゃ,放送事故すれすれですよぉ』
 ・・・ははっ,きついですねぇ」
「・・・・ひっく
「あの,エンジェランさん?」
「・・・ひっく,ひっく
「ああっ!泣かないでエンジェランさんっ!って,ちょっと・・・
 どわぁ〜〜〜!エンジェさんっ!!氷龍っ!!氷龍しまってっっっっ!(がしゃん)
「・・・ひっく,ひっく」(どご〜ん・しゅぱぁ・ちゅどーん)
どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
 ・・・・きょ,今日は時間になりました。(どかーん)どわっ!
 パーソナリティは私バトラ・・(しゅばぁぁぁ)うわっ!!と・・・」
「ひっく,ひっく」
「エンジェランさんでお送りしまし(どっっっっっっかぁ〜ん)・・たぁ(ばたん)」

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